子供から大人までデザインマインドを刺激
東京・六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」で開かれる「デザインあ」展が2月7日、開催に先駆けて初公開された。グラフィックデザイナー佐藤卓が総合指導を務めるNHK Eテレの教育番組「デザインあ」の世界観を凝縮した企画展で、デザインをきっかけに感性や想像力を育むことを狙い子供と大人の双方に向けて「デザインマインド」を紹介。佐藤卓デザイン事務所がプロデュースする「お寿司」「本」「器」「お金」「学校」の5つのテーマでデザインを"観察"する空間や、番組の「うた」のコーナーが部屋中に広がる「モノ・オトと映像の部屋」といった映像・音楽・物・ウェブサイト・テレビ番組を繋ぐ体験・体感型の作品が揃う。会期は2013年2月8日から6月2日まで。
子どもたちの「デザイン的思考」を育てるテレビ番組「デザインあ」を展覧会という形に発展させた「デザインあ展」は、「デザインマインド」をテーマに設定。来場者が「あ」を描く企画「みんなの『あ』 」や、壁の「あ」に向かって体を動かすと「あ」も一緒に踊り始めるというインスタレーション、緑でおおわれた「あ」の広場など、会場のあちこちに出現する「あ」を通じて洞察力や想像力、身体能力といった「デザインマインド」の重要性にフォーカスを当てる。
最も広い空間にはお寿司の構成を要素別に分解した「お寿司の解散」や、醤油差しで醤油を差す時の器と醤油の関係について観察する「しょうゆをさす」、100円分の様々な物を集めた「なんでも100円分」など、ユニークな作品が出品。「5つのテーマ」と題した同空間には、神宮前の風呂敷専門店「京都 和文化研究所 むす美」のアートディレクター山田悦子やtha ltd.代表の阿部洋介、アートティレクター/グラフィックデザイナー岡崎智弘、折形デザイン研究所といった気鋭の日本人クリエイターによる作品も多数展示される。